大学の医学部に入るときの難易度と大学卒業年度に行われる医師国家試験の合格者数と
合格率には大きな差があることを大学受験生は知らないようです。もちろん大学受験時の
最難関は東大医学部、2番が京大医学部、3番は阪大医学部の順です。旧帝大医学部の
偏差値が高いことは多くの方が認識してます、その後に続くのは慶応医学部、慈恵医大
でしょう。しかし2012年3月度の発表された今年の医師国家試験の合格率は東大92.7%、
京大83.8%、阪大91.6% という結果で有名な旧帝大は毎年、低いのです。一旦入学すると
留年しても学費負担が少ないために留年に寛容であったり、卒業、国家試験にも寛容さが
出てきてしまい勉強をしなくなって部活やバイトに精を出す結果、医師国家試験合格率が
低くなってしまうのでしょう。また問題なのは合格者数です。一般的に国家試験の合格率を
上げるためにレベルの低い学生は留年させるようです。現在日本で医学部を有する80大学
の多くは1学年をほぼ120名にしていますが医師国家試験を受験する医学生数は大学によって
差があります。毎年、120名 + 留年組の約10名程度を加えた数が医学部学生の受験数
であるはずですが医師国家試験受験者数が100~110名にも満たない大学が多く見受けられ
ます。 これは学生の質が落ちてるため、国家試験を受けても通らない学生は卒業させずに
留年させて、合格率を上げるための大学の対策であることは過去から一般的な通念なのです。
ちなみに東大は110名、京大は117名、阪大が107名が受験し、合格したのは東大は102名、
京大は98名、阪大も98名と低迷しています。この傾向は過去からあまりかわりません。
大学別に医学部で力のある大学というのは医師国家試験95%以上を維持し、しかも合格者数
が毎年100名以上の大学であると自己判断してるのですが、そういう観点から見ると以下の
大学は堅実で、医学に真摯に向き合う先生方が多く、まじめに勉強に励む学生が多い大学
であるように思えます。
合格率95%超 合格者数
国公立 浜松医大 98.1% 103名
広島大学 97.1% 102名
私立 自治医大 98.1% 105名
慶応大学 98.0% 99名
日本大学 97.3% 107名
北里大学 95.0% 115名
大学受験の偏差値は医師国家試験合格者数と合格率にはなんら関係性がなく大学で勉強した
人と、勉強しなかった人が、ここで大きく分かれるということを、実は昨日も息子に伝え、留年した
ことへの戒めとして、また人生設計をする上での指針を息子に伝えたところなのです。
いやはや、いつになれば安心させてくれるのやら。 早く医者として活躍してもらいたいもの
です。