昨日、BSで録画した「小さな恋のメロディー」を見ました。 昔見たのと違う感じです。 中学校1年生の頃の映画。
トレイシー・ハイドがやっぱりいい。ジャック・ワイルドもいい。 そしてBEEGEESの歌も。マーク・レスターは、どういう訳か
あまりーーー。 昔のロンドンの下町を、この映画で見ることが出来てとても懐かしく見ることが出来ました。私がイギリスを
好きになったのは、この映画とビートルズの音楽があったから。それとどちらかというとアメリカよりもイギリス映画が好き
なんです。英語もアメリカ英語よりもクイーンズイングリッシュが本物だといつも思います。ロンドンやキース、インバネスは
20代後半によく訪れた街。そんな懐かしい思い出が小さな恋のメロディーには詰まっていました。でも、この映画、アメリカ
とイギリスではヒットしなくてヒットしたのは日本だけ。アメリカ的ではないのは確かだけど、イギリスでも受けなかったのは
不思議です。 その中に出ていたジャック・ワイルドは6年前に53歳でガンで亡くなってます。私は今日が53歳最後の日。
明日9日はジョン・レノンの命日(日本時間)。 そして私が生まれた日。今日、あるお母さんからメールを頂きました。
「先生は、お誕生日のたびにお母様のことを思い出しますか?」と。 実は今まで、思いだしたことはなかったのです。
誕生日には必ず母から電話をもらってました。でも自分からは全く。今日が誕生日だったのかという程度で、母の「おめでとう」
の言葉にも、感謝の気持ちを表せず、「もうそんな誕生日を祝う年じゃ、ないんだから」という冷たい言葉しか返せなかった
自分がいました。 そして母がどんな悲しい気持ちかも全く気にせず「仕事で忙しいから、またあとでね」とつっけんどうな
会話で済ましていたのです。今日の、この稽古生のお母様からメールを頂かなかったら私は母に54年前のお礼もきっと
言えずにいたことでしょう。
今日、久しぶりに電話をしました。母は「昔はお父さんが痔で入院、それが治ったら蓄膿症でも入院したりして大変だった
んだよ。それに男の子が二人でしょ。苦労したよ。」 電話の向こうの母は昔を懐かしんでいました。 「あっちゃん、風邪
引かないようにね」 また、こんな年になっても子供扱いするのかと思いながらも「お母さん、54年前にがんばって生んで
くれてありがとう」と伝えられました。 小さな恋のメロディーの映画が流行った頃の母は38歳。私は13歳。 母は今は
一人でいます。たまには電話しないと。宝塚に行ったら肩も揉んであげたい。今日は素直に、そんな気持ちになりました。