ご子息が小学生だとして、今から医者を目指すとするならどうするかについて書いてみようと思います。 確かに
国公立狙いは一番金銭的には楽なので、それがいいのですが、それは至難の業です。相当の天賦の才と運が
ないと難しいと思います。 小学4年から中高一貫有名校を目指すのは当たり前。 その学校に入るには
もちろん小学校で1番か2番でないとなりません。 それでも中高一貫有名校に入りトップ10に入らないと国公立
の医学部は遠いものです。 ならば国公立を諦めて私立一本で行くというのもいい方法。 私は今はそういう戦法の
方が良かったと思っています。 行きたい私立の医学を決め、その過去問を徹底的にやり抜いた方が国公立崩れ
よりは合格しやすいはずです。もちろん国公立を狙っている学生の方が学力は上ではあるのに下手な戦略を組んで
しまうということです。 今は私立でも6年間で2000万円(1年間の授業料が333万円)ほどで入れる医学部が
ありますし、もし僻地に9年勤務するという覚悟があるなら授業料免除という医学部(自治医科、産業医科)があります。
つまり勉強の教科を絞って、徹底した過去問戦術で行けば、サラリーマン家庭でも余裕で医学部を狙えるということ。
私はそれを知らなかったために、国公立狙いで進めて、途中で私立へシフトしたのです。 中でもねらい目は
内部進学です。 医学部を大学受験で受ける場合、大変な偏差値に出くわしますが、ある高校に入りトップ5に
居れば医学部への推薦入学があります。 一般入試では68名しかとらないので偏差値は高いのですが推薦
の内部進学では42名も取ります。であれば目の色を変えた秀才ばかりの戦場ではなく、まだ戦火の緩やかな
高校受験でその学校に入っておくパターンは一番の楽かもしれません。 医学部を一般入試で受ける場合の苦労は
高校受験の比ではありません。 それが一番いいパターンです。 今、その大学の医学部学生の中で一般入試で
入った学生と内部進学の学生のレベルが違うというのは周知の事実。 但しその大学も1学年で110名も在籍してる
はずなのに国家試験を受験するのは97名。 明らかに合格率を上げるために留年をさせています。 しかし、この
パターンが一番楽で、しかも金銭的にも比較的負担が少ないと思います。 お金が有り余ってるなら帝京か東海。
偏差値が低くても何とか入れてくれます。 但し入ってから負のスパイラルが待ってますので、留年を繰り返して
しまう可能性は否めません。 医師国家試験に弱いのは聖マリアンナ、東京医科、東邦、昭和、北里、東海、帝京。
国試浪人の道は避けたいなら、これらは避けた方がいいでしょう。 最近学力向上が目覚ましいのは埼玉医科。
偏差値が低いのに今年の国家試験は99名受験して99名が合格。なんと100%。 6年で3800万円の授業料が
負担でなければ、そこもいいかもしれません。 たぶん、そこの教授陣が奮起しているから100%の合格率になった
のでしょう。
さあ、今日の講義はここまでです。 それでは、この続きは「医学部 その9」で。