サルは、生まれてすぐに両手でお母さんの身体にしがみつくことが出来るので、おっぱいを飲んだり、しがみ付いたり
することができます。 そして5-6年で自立して仲間の中で生活して行く事が出来るようになります。 そして子供が
自立すると、また母親は次の子供を産むのです。 子供一人を育て上げてから、ようやく次の子を育てるようになる。
必ず、一人づつ育てて行くのがサルです。 しかし人間は成長するまでの10数年の間に複数の子供たちを育て上げる
のです。 私の母親の年代は兄弟が8人もいました。 それを母親が一人で育てあげるのが人間です。そして人間の
赤ちゃんは、ただ泣いてるだけで自分では何も出来ません。お母さんの助けがないと死んでしまうのです。 一般的に
霊長類のメスは死ぬまで子供を産み続けるのに人間の女性は子供を産む機能が無くなってからも20-30年生きます。
つまり、子育てを見守る人になる訳で、そういう多くの人からケアを受けながら育つ子供は、いろんな経験を与えられ
コミュニケーションをしながら育つことが出来、それが生きる生存可能性を高めることに繋がるのです。複数の中で
あやされて育つ子供とお母さんとだけで閉ざされた環境の中で育った子供では笑顔の出方と、他人の心への気づき
という社会的能力の発達に差がでるようです。 実はこれが大事。 多くの人にあやされながら子供は様々なまねを
して経験いく過程を持つ。 それが大事。 まねるとは相手の気持ちに気付くこと。 人間はまねをする動物。
成長していく過程で自分を取り巻く環境がどんどん変わって行く。そしてまねる対象がどんどん増えて行く中で心も
成長していく。 たくさんの人との出会いが自分を客観視する能力を自然に高めているということ。 つまりお母さんが
一人で頑張るのではなく、周りの環境の助けを受けた方が子は育つということ。 その考えは京大大学院の明和先生
の研究に基づいたものであり、それが自然の流れのようです。
空手クラブには、多くの子供がいます。 子供の中で子供たちは刺激を受け、多くの御父兄の中で、まねることを
覚えて生きる為の適合能力を高めてもらいたいと思っています。