「朝っぱらから 仕事に出かけ 悪魔のように金儲け。」
「男と争い 子どもを育て 私は死ぬまで汗まみれ。」
「なのに一日中 ごろんごろんと お空じゃ お天道さん。」
「上の方からじゃ 見えないのかな 私の涙なんて。」
たまにR&Bを聞きたくなる時がある。 もうずいぶん前からオーティス・レディングやアル・グリーン、レイ・チャールズ
など聞いてきたし、もちろんビートルズよりもローリング・ストーンズやツェッぺリンを聴いた時期もある。 日本では
憂歌団くらいだった。 でも、この歌だけはアメリカのアレッサ・フランクリンやルイ・アームストロングなんかよりも
大西ゆかりがいい。 大阪の通天閣が良く似合う彼女の声がいい。 予備校に通っていたころから聞き出したR&B。
気持ちが落ち込んだ時に傷を嘗めるように聴いていた。 久しぶりに聞きたくなった。 どってことはない。
ただ聞きたくなっただけさ。 “That lucky old sun ” 大西ゆかり の声を。
明るいところばかりにいるとたまに暗さが欲しくなる。 10代、20代の頃のように。
単身赴任をしていたのは梅田。東通商店街を抜けて天神橋筋商店街。 懐かしいワンルームがある。
せっかく大阪に居たのに通天閣には行ったことがないなんて。 そのうち・そのうちで、もう10年。
大阪はR&Bがよく似合う。 プカプカみたいに泥臭く活きる人の街。 そんな味のある街が嫌いじゃない。