今日の昇級審査会で素晴らしい組手をいくつも観た。
真剣に生きる顔をいくつも観た。
泣いた顔も。
苦痛にゆがむ顔も。
そして安堵の顔も。
人生には、いいことも悪いことも半分づつ訪れる。
苦しいことや辛いことがあれば、不思議に楽しいことや嬉しいことが付いてくる。
辛く単調な空手の基本稽古と移動稽古。
恐怖感と痛さのスパーリング。
空手はどれをとっても楽はない。
そんな稽古の極めつけは組手だろう。
怖い、痛い、悔しい。 そんな泥沼に足を踏み入れて何が面白い?
そう、面白い訳がない。
でも、その泥滑の後には、決まっていいことがふって湧いてくる。
人生、良し悪いが半分半分だとしたら
悪い方を先取りしたらあとはいいことしか残ってない。
そういう意味では空手は苦労の先取りではないか。
良いことも悪いことも、降っては湧きあがる中に私は今日も生きた。
今日がそうであったように私は明日もそうやって生きているだろう。
多くの子供達にもその半分半分の原理は伝えてあげねば。
運命が傾きかけている人にも伝えよう。
この居心地の悪い世の中だからこそ伝えねば。
人は何をするのか、何をしたのか。
それが人の運命を変える。
いったい昨日の君は何を思って、何をしたのだろう?