熱海に樹齢2000年を超える大木があるとは知らなかった。
劉邦が生きていたころに、この樹が芽を出したのだろうか?
更に遡って神武天皇のころなら、2600年も生きていることにもなる。
手に触れた感覚は岩そのものだった。
2千数百年もの間、天変地異に動じることもなく変わらずその大木は生きている。
その間、人は120代~125代も入れ替わった。
熱海は、この100年で栄枯盛衰を繰り返し、また復活し出した。
伊東園ホテルは熱海にいぶきを与えたのかもしれない。
熱海の駅前が変わろうとしていた。
いずれにしてもいいものは残り、そうでないものはメッキが剥がれる。
縁起がいい、運がいい。
これは意外と大事なことなのだろう。
そんなものが事業や人に宿っているかを感覚的に感じ取る人がいる。
鳥越さんになくて小池さんにあるものを直感したように。
それが伊東園ホテルにあるかどうかは5年で分かる。
人の成長も実は、こういう運の良さ、悪さの上にある。
そんなことを考えながら岩のような大樹に触れて、いつも出会う子供達の未来を想像した。
100年後の未来などこの大きなクスノキには手に取るようなものだったかもしれない。