11月 2016

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今朝、ゴミ出しに行くと、車が急停車し、ひょいとゴミ捨てをしようとした。 見ればこの地域の方ではなさそうだ。 20代半ばの天童よしみさん。 「あの、失礼ですが、この地域の方ではないですよね?」 と丁重に声をかけると、お嬢さんは目を合わさずふてくされた様子で サッサと捨てようとした家庭ゴミを車に投げ入れた。 チェっと態度で表した。 格好悪い所を見つかったという思いなのかその後も目は合わそうとはしない。 これじゃ今日1日いいことなさそうだわとでも言いたげに車に乗り込んだ。 ふてくされた態度がよく似合う彼女。 そんな彼女にはお詫びの言葉は似合いそうもない。 バスに乗った。 40代の夫婦が座席に座っている前でつり革につかまっている。 ふと足元を見ると黒の手袋が落ちていた。 このご夫婦の物だろうと思い、それを手に取って渡そうとすると 「アッ、俺んだ」と言ってサッと掴んだ。 話に夢中になってるから手袋を落としてしまったのかもしれない。 そう思うことにした。 ありがとうが似合わない人がそこに居た。 家には稽古に出ると言って出てきたものの空手の稽古が怖くて図書館で時間をつぶす。 そんな時に限って何処かで財布を落としてしまう。 母親は空手教室の誰かが取ったのではと嫌疑を向け怒りのメールを入れて来る。 しかしメールのやり取りでその子が稽古に来ていないと知る。 嘘はこうしてばれる。 事は思いもよらない方向に向かっていく。 世間にはいろんな人がいる。 嘘が似合う人。 ふてくされた態度が似合う人。 感謝の言葉が似合わない人。 この週末に太陽のような子供達に聞いてみよう。 「君達はどんな人に成ろうと思ってるの?」

リビングの角に本が山ずみになっていた。 見ると長男が買っていた医師国家試験用の問題集だった。 綺麗なままだった。 勉強した形跡はない。 今年の2月の第110回医師国家試験を何とか乗り切り3月18日の合格発表を 迎えて、ようやく、うちにも春が来た。 長いトンネルだった。 その長男は今は藤沢の総合病院の研修医。 家にはいつ帰ってくることやら。 ましてや、空手をやる時間などあるはずもない。 この空手クラブにも医学部を目指す子供達がいる。 親御さんの中には、ある病院の循環器系内科のお偉いさんがいたり 小児心臓外科の先生がいたりする。 子供達には、勉学と忍耐力を身に付けて欲しい。 医学の道のみならず、研究者や教授、あらゆる道では、じっと耐える力が問われる。 その忍耐力を備えるために、ここでは子供達に空手を学ばせている。 千葉大学医学部の偏差値は71で東北大学、名古屋大学医学部の次に難しい。 そして5年生ともなれば、あと1年の辛抱で卒業試験を迎え国試に挑む。 医者への道のりも第3コーナーを回ったところで、着陸まであとわずか。 しかし、世の中にはまさかという坂道がここにもあった。 11月21日、婦女暴行の罪で千葉大学医学部学生3人が逮捕された。 呆気なく夢は奈落に落ち、間際で放校の憂き目に遭いそうだ。 親不孝にもほどがある。 タイムマシンはただいまトランプが使用中。 バックトゥザフューチャーはもう諦めるしかない。

39年前、私は大学の体育会空手部で剛柔流空手道を習っていた。 けれども私の頭の中は世界最強の極真空手の事でいっぱいになっていたのだ。 人は心が強くなければならないとこの本で知った。 あれから39年が過ぎた。 あと2年で60歳を迎えるこの身体、今だに鍛錬は怠らない。 スクワットは180kg、ショルダーシュラッグ180kg、ベンチプレス120kg 各10回  x  3セット。 空手の稽古以外に毎週、この筋トレは欠かさない。 これは意外と辛いし、スクワットでは生命の危機を感じる事もある。 しかし、一旦決めた事だ。 変わらず続けようと思っている。 昨日、出稽古をさせて頂いた。 出稽古は失礼にならない範囲で出向かせて頂こうと思っている。 人間的成長には試練が不可欠ではなかろうか。 そして試練に直面した時に 打ち負かされてしまうのか? 妥協して生きて行くのか? それともその試練に対峙し困難を克服しようと更に努力を重ねるのか? ここに人間的成長の分岐点がある。 あなたは今日までどの道を歩んで来られましたか? そして、この先あなたはどんな道を歩んで行こうと思いますか? 今、あなたの人生は輝いていますか?

夜な夜な思い出す事は、子供達のこと。 一人一人の顔や声が、いつの間にか成長して以前の写真が幼く見えてくる。 果たして、この子達の為になってるのだろうか? と今日の道を振り返り、夜も2時を回る頃ようやく眠りにつくのだ。 そんな時に先日、こんなメールを頂いた。 「親以外の大人に想いがあって叱られるのは幸せなことです」 「優しく言うのは簡単ですが、善くなってもらいたいと叱るのには エネルギーが入ります。」 「必ずや、そのありがたみを感じられる時が来ます。」 「親の私達も何とか自分の力で生きる道を見つけて進んで欲しいものです。」 何ともお恥ずかしい。 私は頭が下がる思いで読み返した。 そして、こういう方々に巡り会えた事がありがたいとつくづく思う。 今日、胃腸炎らしき症状で、二人の子供が体調を悪くした。 三年生の一人は、すぐ家に帰し、別のクラスの六年生は稽古中に休ませた。 胃や腸も、ちゃんと動いてくれて当たり前。 呼吸も出来て当たり前。 そう思って生きているうちは自分の身体に感謝する機会に巡り会うことはない。 五体を損ねて初めて身の回りの全てに感謝するようになる。 当たり前の事が愛おしく 当たり前のことが、また明日も訪れますように。 命ある限り、子供達にそんな他愛ものないことを一所懸命に伝えて行こうと思う。

母親が言う。 「あんたは、ほんまに親不孝や。」 病床の息子は微笑みながら応える。 「ほんまや。」 親より先に逝くなんて。 今、出会う子供達に大きくなったら何に成りたいのと聞く。 ハッキリと言える子もいれば、もどかしそうにはにかむ子もいる。 そんな時に、私は心の中でいつも思っている。 「親不孝な子にはなるなよ。」 ニューヨークのロックフェラービルで取材を受けたダウン症の娘がいた。 「今迄登った一番高い所はどこかな?」 「お父さんの肩車」と答えていた。 ダウン症は千人に一人授かる大切な子なのだと誇りに思っていた父親は 彼女が14歳の時に他界した。 親が子の面倒を見れるのは、産まれてたかだた20年ほどしかない。 その間、保育園を探しに回り、小学校にあがれば一人で登校出来るかハラハラ。 高校、大学を考え塾を探し求めて、受験に一喜一憂する。 しかし、今は大学を出てもいい仕事が見つからない。 こんなはずじゃなかったとため息の食卓を囲む。 そんな時、思い起こして欲しい。 本当は何に成りたかったの? 人の一生なんてあっという間に消えてなくなる。 ならばやりたい事をやるがいい。 精一杯、生きて、失敗して涙の日を過ごしても夢を持って生きればいい。 一所懸命に夢に憧れ、一所懸命に夢の実現に向かうしかなかろう。 そんな生き方を子供達に歩ませたい。 耐えて忍んで、目標にまっしぐら。 勉強に、運動に、そして何かを勝ち取る為に。 そんな事を思いながら空手を教えている。 稽古の最後は、子供達の一人一人の目を見ながら頭を撫でる。 そして、心の中で祈っている。 「どうぞ、この子たちがいつまでも純粋な心を持ち続けますように」 「どうぞ、親不孝な子になりませんように」

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