この先が不安で、いまいち心が晴れなくても
子供の受験が心配でたまらなくても
変な夢を見て寝起きが悪く不吉な予感がしたとしても
それでも穏やかに慎ましく生きる人は絶え間ない不安とともに成功を追い求める人達よりも
より多くの幸福を得る事になるとアインシュタインが95年前に言っていた。
5歳まで言葉を喋らなかった彼が23歳でスイス特許局の3級技術審査官として働きだしたら
親として一安心だったろう。しかしその子は、それだけではなく博士号を取る為にあくせく
論文を出し続け、ようやく30歳で名誉博士号を得て大学の助教授に転職するとは思って
なかったに違いない。
3歳まで喋らない子供はたまにいる。それでも親は心配なのだから5歳まで喋らなかったら
ご両親はどれほど心を病んでいたことでしょう。
その子供が35歳の時に第1次世界大戦を経験し43歳でノーベル物理学賞を取るとは。
今、子供達とその親御さんを診ているとみんなと同じことで安心感を覚え、少しでも違う
ところが見つかると親御さん自身が不安になったりもする。
しかし、子供はどう化けるか分からない。
日本にアインシュタインが育つには、塾で詰め込み過ぎずもっとゆっくりとした土壌が必要だ。