私はドラえもんの気持ちでいつも子供達を看てます。そしてドラえもんに長けておられる横山泰行さんのドラえもん
考察はいじめ問題に対する捉え方としても参考になると思えるのです。 そこにはこうあります。
グズでノロマで無気力な弱い男の子の代表であるのび太は大の泣き虫。おばあちゃんはそれを観て「転んでも転んでも
一人でおっき出来る強い子供になって」と嘆願され、「ぼくダルマになる。約束するよ、おばあちゃん」と幼稚園児ののび太
は答えました。やがておばあちゃんが亡くなってのび太が小学校4年生の時。ドラえもんが未来の世界へ帰らなければ
ならなくなりました。帰る前の晩のこと。のび太とドラえもんはなかなか寝付かれませんでした。月の美しい晩でした。
二人は思い出のいっぱい詰まった土管の広場を散歩する事にしました。ドラえもんは未来の世界に帰るにあたって
「ジャイアンやスネ夫にいじわるされても、やりかえせるだろうか」、「一人で勉強できるだろうか」と気になることを
のび太に聞きます。するとのび太は胸を張り「ばかにするな! ひとりでちゃんとやれるよ。約束する!」と断言します。
そんな言葉を耳にするとドラえもんはホロリと大粒の涙を流し「ちょ、ちょっと、その辺を散歩してくる・・・」と言って
その場を離れます。しばらくするとジャイアンが鼻提灯を膨らませながら寝ぼけて土管の広場あたりに現れました。
ジャイアンはのび太の姿にハッとして「おれが寝ぼけてるところみたな」と因縁をつけ胸倉を掴んできました。のび太は
いつものようにぶっ飛ばされました。何度も何度も立ち上がってはのばされました。しかし「ぼくだけの力で君に勝た
ないと・・・ドラえもんが安心して・・・帰れないんだ!」と絶唱し執拗に戦いを挑みました。やがてジャイアンは
「やめろってば、悪かった。俺の負けだ」と白旗を上げていました。 のび太が生来持っていた戦う勇気という心は
委縮して眠ったままの状態だったのです。のび太はドラえもんの日々の献身的な子育て愛とダルマさんになる!
というおばあちゃんとの約束によって何度も挫折しながら立ち上がることが出来ました。のび太は覚醒して行く闘う心
が一歩一歩強化され、しなやかな男の子へと成長していきました。
私は、こんな子供たちであって欲しいと思っていると、今日、2011年10月に起こった大津市の中学生いじめに関する最終
報告書が大津市長に渡されましたとのこと。 1年と3カ月経って今ようやく。
私は、一人でも多く、のび太のような子供が秘めた能力を覚醒してくれることを願って病みません。
弱い子のために。 グズで、ノロマで、泣き虫の子供たちのためにこの空手クラブはあると思ってます。