選挙が終わって、もう11日が経って世の中はクリスマス一色になった。 落選した人達に取っては寒さが
染み入る師走かもしれない。 人の心は秋の空のように変わる。 そして潮が引くように、いつの間にか人が
一人減り、二人減り、という道を辿るかもしれない。 しかし、手のひらを返し、背を向けて行った人を恨んでは
いけない。 ただその事実を受け止め、再起を図ろうとするメンバーと心を一つに時期を待ち、地に足をつけた
活動をもう一度始めるしかない。 今回、運を掴み当選した人も、ぬか喜びでは先が知れている。
だから喜んで浮かれてばかりはいられないのだ。 浮き沈みは時の運なのだから。
自分の一生は何だったのだろう? この世に何を残せたのだろう? 自分に価値はあるのだろうか?
そんなことを考えることもあるだろう。 このクリスマスにそれを肌で感じている人もいるかもしれない。
しかし全力で精根尽きるまで自力を出し尽くしたのだから、平々凡々と空しい時を過ごすよりも価値ある時を
刻んだのではないだろうか。 確かに波乱万丈。 起伏に富んだ人生だ。 良くも悪くも世間に注目もされた
充実感のある一瞬を駆け抜けていったのだから、浮かれたクリスマスに、より侘しさが募るかもしれない。
そんな夜に、もし、落ち込んだあなたに出遭ったとしたら、この言葉を伝えたい。
「初心忘るべからず」 「時々に、初心忘るべからず」
「一人の目覚めが周囲の人々の目覚めを呼び、一滴一滴の集まりが大河の流れを生むはずだ」 と。
そして聞きたい。 「あなたは、一人目の目覚めになれますか?」
「そんなしみったれた顔では、一人目の目覚めにはなれっこないに決まってる」 と。
顔を洗って出直してこい。 陽はまた昇る。 人生、ここからが面白いんだよ。