12月22日から1月5日まで筋トレをせずにいて、久しぶりに1月6日からジムに行ったら今までの半分
も出来ない自分が居た。 いや、居たというか2週間のブランクと、風邪かインフルエンザか、得体の知れない
ものが自分の身体に入り込んだようで、普通じゃない状態で、久しぶりの筋トレをやっていた。
そんなものだから、これもあまり味わったことがない貧血感と、吐き気の異常な事態に陥ってしまった。
90kgのベンチ10回 1セットをやっただけで立ち上がれない自分が居た。 立っても壁に手を付かないと
身体を支えられないという始末。 いつもなら、そこから筋トレが始まるというものが、早々に、お風呂に
退散してしまったのだ。 身体を温めたかった。 こんな状態が3日続き、今日が4日目の夜の筋トレだった。
もちろん昼間は仕事をしている。 おかしな状態だと思い、市販の風邪薬は飲んではみたものの、4日目に
入ると病院に行かないと、などと弱気になっていた。 今日は、流石にめまいや、筋トレ途中の貧血は治まって
きて、いつものトレーニングに近づいてきた。
今、思えば年末にインフルエンザ菌をもらったのではないかと思えるほど、年始からいつもの自分では
なかったのだ。 それが身体に負荷をかけるとその差がよく分かった。 ただ熱が出る体質ではないので
「ちょっと変な感じだ」 という具合で終わってしまう。 そんな中、恐る恐る4日目の筋トレをやってみると
昨日までの貧血、めまいなどもなく、いつの間にか普通の状態でトレーニングをやり終えることが出来た。
56歳にもなって、仕事を終えて筋トレをやっているなんて世間一般的には、立派に「変なオヤジ」の部類
に入るだろう。
この変なオヤジは仕事でも手を抜きたくないと今でも思っている。 ふと60歳まであと4年かと思った時に
変に出世欲もなくなっていて肩の力が抜けている自分がいることに気が付いた。 逆にいうと今までは
中身が良くないのに、それをよく見せたいという思いがにじみ出ていて肩に力が入っていたのかもしれない。
今は、それがない。 そのことが分かる。
そして何故か、等身大の自分を斜め上から眺めている感覚がある。
それでいい。 それでいいんだ。
何だか遅すぎる気づきだけれども、それでいいんだ。
年始から体調を崩していることは、身体に負荷をかけることで分かった。
そして、肩の力が抜けている自分も発見できた。
4日目の筋トレを終えたお風呂で天井を眺めていたら、高村光太郎の言葉がよみがえってきた。
「僕の前に道はない、 僕の後ろに道は出来る」
20歳のころ、そんな人生にワクワクした。 56歳の今、その気持ちは少しも変わっていない。
56歳、ようやく、いい塩梅になってきた。