宇宙の大きさから見ると地球は取るに足らない。
そこに住む人間など宇宙の大きさから見ると微生物よりも小さい存在にしか過ぎない。
137億年前に宇宙が出来てから、今も光速の3倍の速さで宇宙は膨張している。
おおいぬ座には光が1周するのに8時間もかかる星がある。
これは時速800kmのジェット機で1305年。
時速300kmの新幹線で3492年もかかる、そんな巨大な星がある。
今、地球は46億歳、月は45億歳。
人間が分かっている宇宙は、まだごく一握りのこと。
人の尺度で測れない宇宙がある。
そんな宇宙に人は生きている。
宇宙の時間から見たら、人の一生は一瞬の内に終わる短いものでしかない。
そんな短い人生。されど1日は長く、1月先、1年先はスローモーションのように動く。
いくら手繰り寄せようとしても、待ち遠しいその日は、なかなか訪れてくれない。
微生物に過ぎない人間は昔から宇宙の流れの中に生きている。
1ミクロンほどの細胞が60兆も集まった身体は親から受け継いだもの。
親はその親から、そしてその親はそのまた親から受け継いで60兆の細胞は生き長らえている。
猿から人間の形になって50万年ほど経って、今の人に至る。
DNAは受け継がれている。
堕落、妬み、おごり、喧嘩、偽り、暴力、戦争も宇宙の法則に則っている。
負の力も極自然なもの。
常軌を逸する行動があったとしても、それでも人間の脳は宇宙の法則に則っている。
大人が子供を殺めたとしても
アルコールに溺れ人生を棒にふったとしても
負の力は、それでも宇宙の法則に則っている。
いい人が長生きするとは限らない。
シュノーケリングで亡くなった中には人に優しい親孝行の一人息子もいる。
人を騙して、落とし入れても、すまして生きている人もいる。
信心深くても早死にしたり、タバコを毎日吸っても長生きしたりもする。
それは人には、それぞれ持って生まれたシナリオがあるからなのだ。
その命のシナリオは常に宇宙の法則に則って書き換えられている。
過去から受け継いだDNAにその人の魂が加わると、その人の命のシナリオは時を刻み出す。
そしてその人に宿った魂が何かに目覚めた時にシナリオは書き換えられる。
シナリオが早く終わることもある。
図太く生きるシナリオに書き換えられることもある。
たとえ公園で野宿してブルーシートに包まれようとも命のシナリオは終わってはくれない。
そんな一人一人の命のシナリオに生きる力とインスパイアを与えたい。
世の中にはそう思って生きている人も決して少なくはない。