土をこねて器を創り上げている。
人を創るとは、そんな事ではないだろうか。
小さい頃から自由にさせて、やりたい事をさせるだけでは難しい。
良い芽を更に伸ばす為に、その子の良い面を引き出してあげたいと
いう先生は多いだろう。 何事も本人に気付かせるのだという。
確かにそういう習い事もあるかもしれない。
しかし私はこうも思う。
まだ土のうちならば器の大きさは変えられる。しかし焼き上がった器の
大きさを変えることは出来ない。のだと。
大事な事は無理にその大きさ以上のことを期待したり、押し込んでしまわない
ことであって、無理やり物を押し込むと枡や器は割れるほかはない。
人間は強いものではなく弱いもので、嘘もつけば裏表もある。
考えている事と行っている事が違うのが人間ではないだろうか。
私は裏も表もありませんなどという人には嘘があるように思えてならない。
但し、ついていい嘘とそうではないものがある。
先日、防衛大学419名の卒業式の帽子投げの映像を観た。
「防衛大学任官拒否47名」とあった。
腑に落ちない。
防衛大学生は自衛官の幹部候補生を養う為の大学だ。
だから講義や訓練を受けながらも特別に国家公務員という立場にあって
学生なのに毎月109,400円の給与が出て年に2回の賞与も出る。
それを4年間やり過ごしたあとに任官拒否するとは如何なものだろう。
人間は、損得勘定で嘘をつくもにではない。
食うに困って野垂れ死にしそうな時に道端に1万円が落ちているのを見つけても
多くの人は警察には届けないだろう。
その嘘と、任官拒否した47名の嘘とは何かが違う。