次男が仕事に悩み、上司や年配の女性に厳しい言葉を浴びせかけられ
悩んでいたのは4ヶ月ほど前のことだった。
転職の話も チラホラ出ていた。
身体の具合が良くなくなったらその仕事は辞めたらいいからと諭した。
此処を堪えて欲しいという気持ちと、その仕事は辞めて家に帰って来ていいからという
複雑な思いで次男を励ました。
そう言えば高校の陸上部も、大学の駅伝部も、いつも練習が辛く弱音を吐いていた。
親心はいつも揺らいでしまう。
陸上部の寮から逃げるように去っていく先輩の話も聞いた。
でも辞めない我が子が居た。
そして四年が過ぎていた。
頑張った次男に胸が熱くなった。
その後、実業団に入り、今もまだ陸上をしている。
陸上ではメシは食えないんだから、早く辞めたらいいじゃないかと言っても
辞める気配はない。
そんな慣れない仕事も1年半が過ぎていた。
仕事に弱音を吐いて4ヶ月。
久しぶりに家に帰ってきた次男が少し男らしく見えた。
どうしたことかと話を聞いてみると
今年入った新人が仕事に慣れず見てられないという。
そんな事を言うようになったかと次男の横顔を見てみると
心なしか、たくましくなったようであった。
何事も親が手を差し伸べない方が子供は成長するのかもしれない。
困難は自分で乗り越えるものなのだろう。
長い人生、得意な時もおごらず、絶望の淵にもあきらめず
悠々たることで時を得る。
自らの道を切り拓いて行くとはそういうものなのかも知れない。