人の脳はニューロンという極めて小さい細胞から出来ていて、その数に個人差はなく
みな約140億個あるらしい。 そしてこの1つ1つのニューロンが人の成長とともに
1万個以上もの突起や触手みたいなものを伸ばして、お互いが絡み合い、複雑な電線
のような形を形成していく。 その絡む電線の数には個人差があって、それが固有の人の能力となる。
世の中には喋るのが上手い人と下手な人、絵を描くのが上手い人と下手な人、数学に長けてる人と
そうでない人がいるように人の能力には大きな差が出てしまう。 だからこの空手クラブではいつも、
「君たちは元々偉大なのだ」と伝え、あらゆることにチャレンジさせている。 脳に刺激を与えて
ニューロンの突起を伸ばすのだ。 少しでもいいからその事に気づけ、そして1人でもいいから
この事に気づけと自らに言い聞かせながら指導する日々を送っている。
我々の脳細胞には20万年前のホモ・サピエンス以降の記憶が全て残っている。ミトコンドリアイブの
生き長らえるスベが我々1人1人の細胞の何処かに残されているはずだ。 そしてその先人達の
多くの貴重な知恵は今か今かと出番を待っている。 我々が真剣に目標を見据え、何としても成し
遂げたいと強く思っている時に知恵と力を貸してくれるだろう。 その事を子供達に伝えたい。
迷え、悩め、苦労しなさい。 そしたら自分の中にある能力が目覚めてくれる。
だから決して「自分はたいした人間ではない」、「自分には能力がない」、「気が弱いから
何もできない」 などと想像してはならない。 それどころか「自分は毎日あらゆることで
良くなっている」と想像するのだ。 思えば必ずそうなる。 3年も経てば誰が見てもそうなっている。