4年前の審査会の終わりに、ずいぶん偉そうな事を私は言ってました。
「自分はいつも思っている。 出来るなら、楽しいことばかり起こって
お金に苦労せず、病気もせず、事故にも遭わない、そんな人生であって
欲しいと。でもそれが叶う可能性はどう贔屓目に見ても低いんだな。
なら、苦労して、涙して、汗をかいて生きるだろうと腹をくくって
生きて行けば、ちっぽけなラッキーでもその日1日が明るくなるかも
知れない。空手の稽古は怖いし、痛いし、苦労の連続だ。伸びない筋
を伸ばし、硬直化する関節を無理に柔らかくしようとするんだから
辛い事のオンパレード。決して楽しいものじゃない。でもそれが空手
の稽古だ。人生には楽しい事も辛い事も同じだけ訪れてくる。絶好調の
日々の後には、必ずどん底の毎日が訪れた。ならば辛い事を先取りして
みようか。それが空手の辛さであってもいいじゃないか。そう思って
生きて来たら、なんだかいい事が目について来た。空手は自分にとって
まるで厄落しなんだ」と。
4年経った今、考えている事は何も代わってません。
コロナの事も、仕事の失敗も、全て正面から受け止めて悩んでみる。
それがいいんだ。それが生きるコツってものなんだな。