10年、20年のスパンで日本企業を見てみると栄枯盛衰が半導体周期とリンクしてるかのように4-5年ごとに脚光を
浴びる会社が入れ替わってるのがわかります。つい数年前に落ち込んでいたのは三菱電機でしたけれども社長が代わって、
戦略を抜本的に変えて今は誰も想像出来ない回復を成し遂げてます。東芝も日立もそうです。約7-8年前に脚光を
浴びていたのはアクオスのシャープや、ソニー、松下電器でしたが、この3月期決算では、この3社は過去最悪の赤字を
計上するまでに落ち込みました。テレビや雑誌で取り上げられた後、5年~10年の間に没落する企業は何度も見てきました。
金融のプロミスや武富士も10年前は飛ぶ鳥を落とす勢いでした。 それでは、この先30年後に安泰な会社はどこなの
でしょうか? 今、小学生の子供達が結婚して、子供を持った時に安泰な業界はどういう業界なのでしょうか?
公務員や弁護士、医者は変わらないでしょう。しかし一般企業では、キャノン、トヨタ、日産、武田薬品、キーエンス、ローム
など限られた会社だけなのでしょうか? もはやパナソニックやソニーの将来も微妙です。またシャープは台湾系、
中国系の企業グループになっているかもしれません。パナソニックが松下電器であったならば、良かったのでしょうが、今は
幸之助さんがおられたころの会社とは別の会社のように見えます。ギリシャ語でエルピーダとは希望のことです。
1999年に設立された日本で唯一のDRAMの会社の社名が、そのエルピーダです。2002年、社長に抜擢された坂本氏は
日本体育大学出身の体育会系で日本TIでは倉庫係から役員まで昇りつめた、相当なやり手の方です。2004年当時、
テレビ各局が坂本氏の特集を組んでいたものですが、その時代の寵児も今年3月に会社更生法を申請するに至り、
ただの人に戻った感があります。 また、先端技術分野で先駆的偉業を成し遂げた方に与えられる山崎貞一賞を
2004年に受賞された東大出身でNECの部長であった若林氏はゴルフクラブで奥さんを殴ったとして先日5月11日にDV容疑
で逮捕されたという記事が新聞に出ておりました。上り詰めた一流企業のエリートの裏側の顔に唖然としました。
今の子供たちに将来を託せる会社は一体どこなのでしょうか? 30年後に安泰な企業はどこなのでしょうか?
なかなかいい答えは見つかりませんが、一つ言える事は、その人自身のものの考え方が問われる時代がくることは
間違いないと言う事。
であるならば子供のうちから確かな目を養う事。小学校の頃から何事にも耐えられる体力と忍耐力を養う事。
そして、「人の為に」何かをする事。過去は変えられないけれど明日は創れると信じ、「人の為に」活きる事です。
そういう目で世の中を見渡せば30年後の安泰も見えるのではないでしょうか。坂本さんも若林さんもお仕事が大変お忙しく
その点を見落とされていたように思えてなりません。