「将棋と言うのは、すぐに結果が現れる世界ではありません。ですから、努力しようという気持ちがだんだんと
萎えてしまうところがあります。でも長い年月で見ると、頑張って成果が少しずつ少しずつ現れてくるんです。」
というのは将棋の世界で有名な方の言葉。 今、突発的に努力したとしても、突然強くなることはない。 これは
どの世界でも言える事です。 また努力しないからと言っても 突然弱くなることはない。というのもどの世界でも
言える事です。 そしてある程度のレベルまで来ると一生懸命にやってもなかなか成果が出ない。そんな時期が
必ずやってきます。 いくらやっても横ばい。 しかしそれでも続けてやって行くと、いつの日かグーンと伸びている
実感を味わう時が来ます。これが潜在能力出現の原理であると以前、書いたことがあります。コツコツ、コツコツ
やっていくと莫大な能力を表す自分自身に出くわすということ。 上達のプロセスの中で、この潜在能力出現の原理
を体験して行くことが何より大切。
いくら頑張っても何も変わらない。 自分だけが変わらない。 我が子だけが進歩しない。 そして人間は必ず成長する
はずなのに何故? と思い込んでしまっている人。 良くなったかと思うと期待に反し下手になったように思えたり、前に
進んでるはずが、いつしか元の位置に逆戻りしているかのように感じている人。 運動も勉強も全て同じこと。
そういう時にこそ力が貯まっている時。 その力はこの先の大きな飛躍をするための原動力。 偏差値が上がって行く
背景にも、この「貯める力」というものが不可欠です。
46億年も前から地球は自転し、地球から分離した月は44億年前から地球の周りを廻っています。 これは事実です。
この地球誕生から現在までを1年のカレンダーに例えてみると今日の6月23日はまだ24億年前。8月末時点は16億年前。
生物のかけらも存在しません。 11月20日に漸く魚類が出現。 恐竜が謳歌し出すのは12月25日頃。 現生人類が誕生
するのは12月31日の午前10時40分。これは今から700万年前のこと。 地球の歴史から見ると大晦日です。
50万年前のネアンデルタール人は大晦日の午後23時3分。 農耕を始めたのは午後23時58分52秒。 キリストの
生誕は午後23時59分46秒。 産業革命は午後23時59分58秒。 我々人間は、この大きな流れの中で活きています。
地球の持っている貯める力の中で我々は活きています。 あれやこれやと心配し思い悩む心など取るに足りません。
貯める力は遅々とした歩みの中でも、忍耐を崩さず待ち受ければ、必ずそれは大きな一歩を生みだすと、この地球は
物語っています。 あとはそれを信じるだけのことです。