「桜台の帝王。いやぁ、みたけの組長ったぁオイラのことだい。 腹だしユウちゃん、なんて呼んだ日にや
許さねえからな。 でもオイラと仲良くなりてえなら、聞いてやらねえこともねえよ」
「いくら腹を出しているからって、惚れちゃあいけねえよ、オイラも忙しいんでなぁ。横向くとこんな感じ」
「いくら小学生相手でもオイラ容赦しねえんだ。 ほらね、手も足も出ねえったぁ、このこっだぁな」
「でも、たまにはこういうことも」、「でもこれ、泣いてるんじゃぁねえぞ」、「ゴミが目に入っただけよ」
「ほら、この通り」、「男はつれーよ」、「みたけの組長だもんよ、泣いちゃあいられねんだよ」
「さあ、もういっちょ、いくか」
「隙があったら、かかってきなぁ~」
「いや、ちょっと、痛えじゃねえかよ~、やめろってんだい、痛いって」
「桜台の帝王にかかって来るなんて、根性あるじゃねえか。まあ今日はこれくらいにしといてやるか」
「まあ、こんな感じだよ。なんなら一緒にやってみっかい。オイラの指導は、ちい~と厳しいぞ」
「稽古が終ってもオイラはいつも元気いっぱいだよ」
「桜台の帝王ってみんなは言うけど、一人だけ叶わねえんだよな」
「ママ~、アイス頂戴~」、「ちゃんという事聞くってば~。ママ~。」
この桜台の帝王が、いつの日か極真の黒帯を締めてくれることを願ってやみません。