長津田から青葉台に向かう時に田奈の田んぼ道をバイクで走り抜けるのが気持ちいい。日曜日指導の合間、その田んぼ道でバイクを停めて休んでいると、たんぼの中に鷺が何かを狙って立っていました。私は動かない鷺に近づいてみたけど私に気づく気配もない。見ると鷺は一匹のカエルに的を絞ってジッとしていました。狙われているカエルはというと、こちらも逃げる気配がありません。カエルの先には一匹の小さな虫。カエルは目の前の獲物に飛びかかる寸前でしたから、自分を狙っている鷺などには気づく訳もありません。
私は、面白い連鎖の場面に出くわしたものだと思った時に、「いや待てよ、自分も今、鷺を捕まえようとしているけど、自分にも同じような危険が差し迫っているのではなかろうか」と思えてきました。「危ない、危ない。今、自分は自分の前ばかり見ていて、他人が眺めている自分というものを気にかける事もなかったわい」。 私は物音を立てず、その場を立ち去ろうとしました。鷺はそんな私に気づきビックリして飛び去っていきました。
カエルは何も知らずジッと獲物を狙ってました。運がいい人とは、このカエルのような人をいうんだな、きっと。