子供達の技の習得力には目を見はるものがある。先週技ありを取られていたのに、今日は逆になっているなんて大人の方々では出来るものじゃない。子供達はどんどん変わってきているし、努力をし続けている。だから猶更、なんとかしてあげたい。最近は純粋にそんな思いで坊主頭にバンダナ姿で稽古指導を続けています。
1979年(昭和54年)1月に放送されたNHK特集を今でも覚えています。当時21歳、同志社大学の空手部にいたころ。比叡山はごく身近なものだったのに、その比叡山で千日回峰行というものがあることすら知らずにいました。「この世の中にそんなことをされている方がいるのか」と思いながら番組の中の酒井雄哉大阿闍梨の姿に釘付けでした。それが私が大学の剛柔流空手部から極真会館芦原道場に移籍したきっかけでもあり、その後、大学を卒業し京セラに入ったきっかけでもありました。私の坊主頭は実はそんなところから来ているのです。「坊主頭もそろそろ寒くなってきたなあ」と思ってバンダナを巻いて稽古指導をしだすと、子供達に「ラーメンと餃子をお願いしま~す」ってからかわれる始末。「でもまあ、いいや」。「今日も新しいことを教えて、新しい練習をしてあげよう」、「去年と同じ練習・3年前や5年前と同じ練習ではダメだ。教える側も常に進歩しないと。」と思うのです。子供達が成長するために常に創意工夫をしていかねば。