健康な体と、健康な心を養うには日本の武道は非常にいい。それでも、ただ空手を習ってるから、そんな心の健康を養えるかというと、それはそれでそんな簡単なことではないかもしれない。その人その人の生き方の中で、経験する凹凸をどれだけ真正面からとらえて、逃げずに対応できたかによるのではないだろうか。言葉でいくら奇麗なことを並べ立てても、やっている事、出来る事が、的を得てないとなると何もならない。
そういう思いから子供たちの表情と、その時々の態度などをつぶさに見ていて、声掛けをしてあげる。良い時はすぐに褒めて、背中を押してあげる、そうでない時は、きつく注意する。昨今の風潮では、優しく優しく接するのがいいなどと勘違いをしている大人が増えている。自らの考えに迷いがある人ほど優しさだけを口にする。それは一面、正しく、他方、片手落ちのように思えてならない。試行錯誤を繰り返しながら、おっかなびっくり手探り状態なのはみな同じだ。
でも大事なことはいつの時代も変わりはしない。問題が起こったら、そのことから逃げない。楽な方は選ばない。悪いことをしたら、すぐに謝る。それが意外と難しい。心を育むのは実は難しい。だから空手の稽古が終わってからの子供たちの表情、言葉などはつぶさに見ている。
この空手道場には、たまに秋田のナマハゲが舞い降りてくる。「ここに悪い子はいないか、ここに親のいうことを聞かない子はいないか」。たまには浮かれた子供たちに年輪を刻んでおかねばなりませんな。

