社会に出て30年。日本国内でもいろんな場所を訪れました。思えば行ったことのないのは北海道と沖縄だけ。あとは
すべて訪れましたのですが、行く先々で不思議なことに、初めて訪れた場所の方々でも以前にお会いしたような馴染み
のある感覚、風貌などに出くわすことがあります。これを前世記憶という方もいるのでしょう。しかし私自身はいつも、
それは単純に当然のことと割り切って見ているのです。 日本の歴史を見ると約1000年前に源氏物語が出来たこと
は周知の事実です。しかし、この1000年というのが自分から数えて何世代前の人が生きた時代かと考えると
約40世代前。これは1世代を約25年と計算し100年で4世代という計算から出たものです。 そうすると自分の
1世代前の人数は両親だけなので2名、2世代前は4名、そして3世代では8名、100年の4世代前は16名という
具合に私が生まれるに至る過程で関わった人数はネズミ算的に増える訳です。そうすると40世代前の人数は
8兆7960億人となってしまいます。 当然日本の人口は、平安時代では550万人~650万人しかいませんから、
日本国内で何度も混ざり合った血縁の中で今の自分がいるということが分かります。 ということはDNAの形が近い
人も当然日本の中でも多数いるということになるのだろうと、勝手な個人的理論を作り上げて、先ほどの「馴染みの
ある風貌」に対して、安易な納得を加えているのです。 日本は鎌倉時代でも684万人、関ケ原の戦いの時でも
1227万人、享保の改革の時代でも人口は3128万人。多少人口が増えたと想える明治でも3330万人ほど。
それが第2次世界大戦の時は8390万人に増え、今は1億2千万人。 それが今を境に日本の人口は減るという
予測があります。2030年では1億1千5百万人、2050年では9515万人になるらしいです。
「行く河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しく
とどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。」 1212年のこの文章は、ちょうど33世代前
の方が書かれたもので、当時の日本がどんな国であったのか薄っすらと見えて来くる書物です。 夏の夜空を見なが
らの読書の時間が、ちょっとした空想の時間にもなり、その当時に生きていた方の血が今の自分にも受け継がれている
という奇跡に近い事実にも辿り着いたりも致しました。 しかし大事なのはこれから先の事。 2030年は今の小学1年生
が25歳の時です。このHPの写真の子供達がちょうど社会に出だした頃。そして2050年は、その子供達が45歳の時。
日本は少子高齢化真っ只中。いったいどんな社会になっているやら全く想像もつきませんが、よりよい日本であることを
願うばかりです。なでしこの初戦を見ながら、そんな空想をしていたら気が付けば3時。今朝は少々つらい朝になりました。