ただ今、受験とインフルエンザが真っ盛り。
この空手クラブでは空手の試合に勝つことを目的にしている訳ではない。
子供達の生き方を大事にしている。
中でも中学受験は最も関心があるものの一つ。
空手クラブであるのに、スパーリングのあとの「講話」では勉強の事、日々の習慣の事などを伝える。
もちろん、いじめの対処法などもその一つかもしれない。
これがこの空手クラブの特徴だ。
今日の稽古で中学受験を終えた二人が戻ってきた。
第一希望は思い通りには行かなかったようだけれども芝と攻玉社に行くことになった。
それぞれ偏差値の高い中学校だ。
よく頑張ったと褒めてあげたい。
受験は体力だと常々、子供達やご父兄方に伝えて来た。
空手の稽古はその精神力と忍耐力を養う場であると思う。
世の中、楽しいことを優先するようでは後々苦労する。
ならば、少しくらいの苦労は買ってでもやらねば。
昨年10月に休会した高校生は、神奈川の聖光学院の3年生。
彼も大学受験の真っ最中だ。
現役東大理科一類合格を目指して空手を休んでいる。
このクラブの関心事がいつしかご父兄の関心事になり、またそういう子供が増えてきた。
それもこの空手クラブの特色なのかもしれない。
だからこのクラブは試合に勝つことだけを目指すのではない。
先日、行われた今年の医師国家試験は例年になく難しかったようだ。
それに非常に長丁場で2月6日のから3日間、朝9時半から17時まで缶詰状態で
一般、臨床問題、合計500題に答えねばならない。
到底、ひ弱な、がり勉君の出る幕はない。
今回の医師国家試験を受けて各医学部予備校では以下のようなコメントを寄せている。
「110回国試は今までの国試のうちで、最も問題の難易度が高い国試でした。臨床問題の症例文も
長文化し、受験生の苦労は並大抵のものではなかったと思います。3日間の長丁場をしのいだ受験生
の皆様に心からお疲れ様でしたと申し上げたいと思います。」
35年前の医師国家試験はわずか2日間だった。
それがいつごろからか3日間になり、更に難しくなる傾向にあるという。
やはりどんな分野でも、この先の受験を乗り切るには精神力と忍耐力が問われるのではなかろうか?
砂が水に浸み込むように歳月が心に浸みわたってくる。
子供達は、この先、「今は帰らぬ季節」を何度も過ごしていくことになるだろう。
それらは還らざる日々であるからこそ貴重なのだと言って聴かせて行こうと思って居る。