陽が当たらない見えない部分のお陰で私は大事な局面を乗り越えて来た。
本当に大事なのは、太陽の陽が当たる表の部分ではなくて陽の当たらない
陰の部分の力ではないのかとつくづく思う。
もう22年も前のこと。
長男が一年生の時に言っていたことを思い出した。
「下水道っていうのがあるから海の水は綺麗なんだね」
彼は目に見えない下水のことを知っていた。
長男が6歳、次男が3歳だった。
次男は3歳でも喋らなかった。
それをいつも夫婦して気を揉んでいた頃だった。
当時住んでいた滋賀の家が朝方、大きく揺れた。
今までにない横揺れが長く続いたのを覚えている。
神戸が壊れ、燃えていた。
あれから22年が過ぎた。
お陰様で子供達は無事成人した。
長男は今年28歳になる。
目に見えない下水のことはまだ気に掛けているだろうか?
目に見えない力に支えられている事を子供達は分かっているのだろうか?