ふらっと息子が帰って来た。僻地研修で与論島にいるはなのに。
今月末で前期研修医の2年が終わり4月から池袋の病院で後期研修医の
過程に入る。与論島迄は羽田空港から那覇に飛んで、そこからセスナで
与論島に入る。ざっと片道三時間、45000円。往復で90000円
もかかるのに帰って来た。聞けば友達の結婚式だという。御祝儀を含めると
かなりの出費なのに、それでも友達の結婚式に出るためだけで帰って来た。
旅費は私が作ってあげたカードで支払ったらしい。口座は私のものだ。
おいおい、後で払うんだぞとも言えず、そのままにしている。
友達を大切にしていることと、引っ越しでお金もかかるだろうという親心から、
そのままにしておこうと思っている。
玄関の外に置かれてる見慣れない物が気になった。松葉杖か。あれ、そういえば
歩き方がおかしい。おい、どうしたその足は? いや、病院で歩きすぎて、、、
与論島の病院は医者が4人しかいないという。 その後の言葉あまり付け足したくなさそうだ。
どうしたんだろう。 気になる。しかしもう子供じゃないのだから親がとやかく聞きおよぶ事
でもなかろう。医学部三年の頃、体育会の空手部に入って居たものだから「空手は卒業してから
やればいい。今は勉強に専念し空手は辞めなさい」と伝えていた。しかし当の本人は親に隠れて
部活を続けて居たのだ。親はてっきり辞めていたはずと思っていたが、卒業式の寄せ書きで
その嘘が分かった。黒帯を締めた稽古中の写真と後輩からのお祝いの言葉がそこにあったのだ。
まあ医学部も卒業出来たのだから結果オーライだ。まあいい。頑張れというしかない。
親は適度な距離感を意識して置かねばならない。
親はいつももどかしい。