私は占いは信じない。
占いを生業にしている方々に人知れぬ能力があるというなら卑劣な犯行から
人を守れないものかといつも思う。 ただ「明日、そこに行くなよ」とさえ
言えばいい。少しの時をずらして、その日、その時刻に、その場に出くわさない
ようにと言えばいい。しかし、私はまだそんな超能力者に出くわしたことがない。
目に入れても痛くない一人娘を守るのは学校の責任ではない。海外では
親が必ず送り迎えをして子を護っている。日本は長い平和の中にあって大事な
ことを怠っている。誰だって後ろから刺されたら防御なんて出来やしない。
無防備な子供達を何故守れなかったと学校側に、そして国や自治体に吠えるのは
御門違いも甚だしい。
ただ、その時間に、その場所に居なければいい。
靴の紐が何度やっても上手く結べない。
家を出たあとに忘れ物に気付いて、また家に戻る。
本人には分からなくてもそれが予知能力というものだ。
空手の稽古だけでは自分の身を守れないかもしれない。
包丁4本に立ち向かうには素手ではどうしようもない。
稽古の後には毎回、子供達の頭を撫でながら神に委ねている。
赤信号が、靴の紐が、忘れ物が、この子らを救え。
何があるか分からないのが人生ならば魔法の時をこの子らに教え給え。