いじめられっ子
「僕は子供時代、痩せて居て、虫のような顔をしていました。」 「非常に小さく身体も弱かった。学校では馬鹿にされて、いわゆる いじめられっ子でした。その思いが根強く残っています。」 「家へ帰ると母が待っていて、お帰りという代わりに『今日は何回 泣かされたの? 』と聞く。僕は指を折って一回、二回と数えて 今日は八回だあと、ベソをかいて答える。それが日常だったのです。」 「そんな時、母親が過保護だったら、僕も甘えてしまって負け犬のまま 終わってしまったでしょう。」 これはある有名な方の幼少の頃の記憶です。 その方のお母様が、その人を創ったのかもしれません。 お母様の口癖は「我慢しなさい。」でした。 我慢して我慢していじめに 耐えているうちに、中学生になり高校を卒業する頃には趣味の漫画のかたわら 医学の道を歩み出そうとしていました。 「東京に行って漫画を書きたい。でも宝塚に残って医者にもなりたい」と悩んで いた時に、お母様は 「本当に好きなのはどっち」と聞きます。 「本当は漫画が好き」と答えると、「あなたがそんなに好きなら東京に行って漫画家 になりなさい」 と迷う息子の背中を押してくれました。 手塚治虫という漫画家はこうして生まれました。 多くのいじめられっ子が、いつかは羽化して、手塚治虫に成れますように。 明日は今年最後の空手の稽古。 ただただ、そんな事を願うばかりです。
理屈じゃない
昨日は久しぶりに浜井会長と会長を慕う仲間達が集まる飲み会がありました。 毎度の事ながら焼酎がいくつ空いたことでしょう。 会長とk先生とは、もう7年もそんな関係を続けています。その間に気の置けない 人達が集まってきて、極真の昔話やこれからの新たな展開の話に花が咲きます。 人間は理屈をこね出したら上手く行かなくなり、関係がこじれてきます。 一緒にいて楽しい人達は理屈じゃない。 そんな人達とは前世でも繋がっていたのかも知れません。 k先生が言ってました。 また来世も宜しくお願いしますと。
心に灯をつける
今日は平塚の清武会トーナメントでした。勝敗は時の運。勝って驕らず負けてく腐らず。 女子中学生が優勝、小2男子が4位。それ以外もみな善戦し、終わったすぐ後に腹筋を やってる4年生。「何をやってるの?」と聞いたら、次の試合で絶対に勝つためだという。 そして、試合の日でも稽古は変わらずいつもどおり4カ所で行いました。 試合に勝つには、あれをやって、これをやってと指導して来ました。しかしそれは、そろそろ 卒業しなければ。本当に強い人は自分で考えている。自らが、どうしたらいいかを考え自らが やろうとしている。 そんな道場でなければ。そうだ、一人一人の心に灯をつけてみよう。 年少さんには年少さんの心に。60歳台の方々にはその年齢の方々の心に。
忘年会
一昨日の土曜日は空手で一緒に汗を流す大人の人が集まった忘年会でした。毎年子供達中心の クリスマス会を開いて来ましたが、今年は趣向を変えて一般部の方々のみとさせて頂きました。 日頃、5つの道場に分かれて稽古をしているので初めて顔を合わす方々も何人かおられました。 そういう意味ではこの会を開いて頂いた「あゆみ&としひろ」の名コンビに感謝しきりです。 週末に子供達が風邪をひいて看病のために参加出来なかったり、日程自体がそもそも 合わなかったりして、一般部の全員が顔を合すことは出来ませんでした。残念! しかし、このご縁、改めて大切にさせて頂こうと思いました。みんなのいい笑顔、いいね!
新石川のシェルター
平成30年も残すところあと1ヶ月。今年を振り返るとなんと自然災害の多い年であった 事でしょう。今後も南海トラフ地震や元禄型関東震災なども起こり得ると言われています。 空手クラブの子供達とそのご家族の将来のために防災意識を高めて行きたいと思います。 そんなことを思いながら今日も神社や体育館、道場などで、いつもと変わらない稽古を 行いました。この子達をどうやって守れるだろうか? ご縁を頂いた空手クラブの子供達の 将来の為に今、何が出来るだろうか? 大袈裟ではなくいつもそんなことを考えながら指導を 行ってます。だからどんなに人数が増えても一人一人の子供達の名前は忘れる事はありません。 あざみ野に近い新石川本部はエアコン、シャワー、テレビ、wi-ti、毛布、エアーベッドもある。 何より地下1階だから広いシェルターに早変わり。 真夏の蒸し暑い日に凍てつく真冬を想って 創った本部スタジオを、いつの日か多くの人達の為に役立てたいと思っています。 来年の5月1日に新たな年号になっても浮かれないよう足元を固めて行かねば。
カッコいい男達
子供達に、大人の人が頑張ってる姿を観てもらうことはとっても大切な事です。 そういう意味で昇段審査会は大人の人達の嘘のない、真剣な眼差しを子供達の 脳裏に焼き付け、心に響かせる、大変いい機会であったと思います。 今回も青葉台クラスで指導してくれている前田師範代、すすき野クラスの中学2年生 の強平君の必死に頑張る姿は多くのご父兄、並びに幼稚園児、小学生、中学生、高校生達 に感動を与えてくれました。ありがとう。そしてよく頑張ってくれました。 前田三段、安田初段、 最後まであきらめず倒れない姿、カッコよかった。 おめでとう!
秋季審査会
昨日は86名の昇級審査会でした。 6年前、初回の審査会参加者は10名そこそこ。当時の金沢の先生方の審査会が羨ましく もあり、まったく別の世界のようにも思えたものでした。その当時から見ると考えられない 人数の方々のご賛同を頂き子供達を預からせて頂いてます。またご自身も汗を流したいと 思われるご父兄様も多く、親子会員として日々、日本の伝統に触れて頂いております。 子供達が成長するのは当たり前です。帯の色とともに言動も変わってきます。しかし、 本当に大事なことは大人になっても成長することではないかと思います。 「この仕事は向いてない。」、「自分の求めている仕事とは違う。」 そんな決断を下して 職を代える人も多いでしょう。 常に迷いを抱いて自分の仕事や伴侶、友達の品定めをする よりも、与えられた仕事とご縁を頂いた伴侶や友達に感謝し、充実感を味う。それがより 確かな人生の歩み方ではなかろうかと思っています。そんなご父兄や大人の方々が増えた 事がなによりありがたい事だと思いながら審査会を観させて頂きました。
心をつかむ
ある藤沢の小学校からお声をかけて頂き空手の指導に伺って来ました。 横浜青葉区の子供達も、緑区の子供達も、そして藤沢の子供達もみな元気。 それが一番大事。体育館を走り回って、汗をかいて、そして姿勢を正す。 そんな簡単な事が自然と身に付いてくれたらいいと思いながら、子供達19名 と一緒の時間を過ごして来ました。 指導する側にとって大事なことは、子供達の心をつかむ事だと思ってます。 一瞬にして子供目線で彼らの中に入り込む。これが私の特技。 決して空手が上手いわけでもなく、子供の心を鷲つかみする技を心得ている。 ただそれだけです。子供達の真剣な眼差しは、まるで昔のドリフターズのいかりや長介 を観ている気持ちかもしれません。それでいいや。欲張りはしないでそれでいい。 やがて集中することや、人の話を聞く力が付いてくる。空手は徐々に浸透していけばいい。
演武会
先週土曜日のお昼にふれあいフェスティバルがすすき野中学校で行われました。 私達空手クラブも年中さんから中学生による空手の演武をさせて頂きました。 当日はブラスバンド、キッズダンス、コーラスなど様々な団体様が日頃の成果を 披露されていましたので、それを目にした子供達はいつになく神妙な面持ちに。 みんな目が点になってしまい、口数も減っていました。 でもその日は笹井先生が居てくれて、みんなに明るく話しかけてくれたので 徐々にみんなの緊張感は緩んで来たようでした。笹井先生に感謝です。 ただ、中学生達3人はいたって呑気で全く緊張感なし。そんな中で演武は始まりました。 基本、型、そして一人づつ幼稚園児も小学生も板割りを披露してくれました。 試し割りの最後は、中学生3人の二方向割りと笹井先生の三方向割り。 中学二年生2人によるバット折りは、呆気ないほど簡単にやってのけてくれました。 これまた、会場は拍手喝采! いい経験になったね。みんなカッコよかったよ。
誕生日
26歳の男の子が結婚しました。 母一人で育ててくれただけにお母さんは涙、涙。 そのお母さんに、サプライズがありました。 結婚式でスクリーン一面にママの笑顔が。そして「お母さん、ありがとう」の 言葉のあとにお母さんに唄を歌ってあげたのです。お母さんは込み上げる涙が止まりません。 男の子はお母さんが苦労をして育ててくれた事を忘れてなかったようです。 この空手クラブの子供達も、そんな親の苦労を忘れない子供でいて欲しい。 結婚をしても、お母さんの誕生日はもちろん、自分の誕生日にもお母さんと一緒に 過ごす時間を取って欲しいものです。 誕生日は自分が祝ってもらう日。それと自分を産んでくれたお母さんに感謝する日。 新米ママは「この痛みに耐えれば、可愛い赤ちゃんに会える。赤ちゃんだって頑張って いる。今までの人生で一番辛い時だったけど一番感動した出来事だった」と思うものです。 新しい命の誕生は神秘に満ちています。陣痛に耐えるママと、けなげに頑張る赤ちゃん。 その二人の力が揃って元気な産声があがります。 空手クラブの子供達にまた伝えてあげねば。 君達が今あるのは、そんな神秘の出来事があったから。 サプライズをしてママの目を大粒の涙で真っ赤にしてあげられたら、やっと君達も一人前だね。